2006年 02月 05日
通過点つうか。
去年と違って、あまり長く担当した子がいなかった。長くても夏期講習からこっちの半年ぐらい。だから担当は2人、というよりほとんど全員の顔と名前と傾向を知っていたのでみんながそれぞれどうだったか、一日ずつ気にかけて、講師たちの間で情報交換して見守りました。
ひとりは初日合格したところに進学決定。
直前に担当のバトンタッチがきたので、手こずりましたのよ。傾向がわかってないのに、ものすごく限られた時間で残りの対策をしなければならないから。プラス、直前期は精神面のフォローが大きな位置を占めてるので心許ない。講師としても読みきれない部分があって、いつも「これでいいのか?」と自問を繰り返しながらやってきました。
もうひとりは、実は全滅。
この子と半年国語をやってきたのです。本人の潜在能力と、表に出てくる部分とのギャップが非常に激しいタイプでして。去年もいたけどはっきり言って「大器晩成」タイプなんだよね。中学受験ていう時期が彼女の成長のタイミングと合わなかった、ってそういうしかない。いやはっきり言って学校側は何でこの子取らなかったんだよ!!ちきしょー って悔しさでいっぱいです。
この子があれ、「金色のちひさき鳥のかたちして いちょう散るなり夕日の丘に」を好きになってくれたとここで書いた子でした。
俳句と短歌の”うまさ”に2人で感激しながら授業をしたのでひじょーに楽しかった。私と感覚が近かったんだろうな。完璧な感情移入をしてきたわけではないと思うのだけど、終わった後会いにきた彼女にどうだった?と、きいて
「悔しいです。」
って言われたとき。
あたしは声こそあげないが号泣しましたよ。我慢できなかったね。その言葉に全部入ってた。ああ悔しい!
このときのあたしの気持ちは例えるならナウシカ。王蟲に寄り添って泣いたナウシカのごとく。忘れねー。 まだこの子に関しては気持ちの整理がつかないままでいます。
明日はOいんに入った子が報告にきます。ダブルスクールでよくがんばったねえ。
おとといは高校の推薦入試に通った子と最後の授業をしました。やることないんで人生について2人で語りました。大人とは「おばあちゃん」だということで一致しました。はばたけ高校生。
3年間見てきたのでこの子は感慨もひとしおです。あー終わった!
by scent12th
| 2006-02-05 14:50